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LTアジ釣り仕掛けは初心者からベテランまで「振り分け仕掛け」が最適な理由5選|船釣りコマセ巻きの新定番ライン引き釣法との組み合わせも詳細解説します

振り分け仕掛けのアイキャッチ

近年船釣りデビューする人が増えています。

船釣りの入門として軽い錘とライトな道具で狙う「LTアジ」、短時間での釣行で安く気軽に楽しめる「ショートアジ」が人気です。

アジ釣り船の写真

アジ釣船は大人気です

釣り方は竿をしゃくってコマセを撒いて、アタリが出るのを待つというのが以前からある釣り方になります。

単純な釣り方で初心者にも釣りやすいですが、反面経験者は徐々にアジ釣りを敬遠しがちに。

しかし、「振り分け仕掛け」とライン引き釣法が登場することによってこれまでのアタリを待つ釣りから攻めて掛けていく釣りができるようになりました。

積極的にアタリを取ってアジを掛けていく釣りができ、これが実に楽しいんです。

今回は「振り分け仕掛け」がLTアジ釣りに最適な理由5選と、「振り分け仕掛け」ととても相性のよいライン引き釣法をご紹介します。

 

「振り分け仕掛け」とは

振り分け仕掛けとは天秤から2本のハリスを単独で繋ぐ仕掛けになります。

振り分け仕掛けのイメージ画像

青線がハリスと針だと思ってください

アジ釣りの基本仕掛けは天秤にコマセカゴを付けて、針数2~3本のコマセ用仕掛けを使うのが一般的です。

従来のサビキ仕掛けが1本のハリスから枝スが出てる形になりますので振り分け仕掛けは従来の仕掛けとはかなり異なっています。

従来の仕掛けイメージ画像

従来は2~3本針になります

「振り分け仕掛け」がLTアジ釣りに最適な理由5選

「振り分け仕掛け」がLTアジ釣りに最適な理由は次の通りです

  1. 細ハリスで使用できる
  2. ダブルで釣れる期待が高い
  3. 仕掛け交換が容易
  4. 豊富な組み合わせができる
  5. 仕掛けの自作が簡単

 

①細いハリスで使用でき喰い渋りに有効

従来のサビキ仕掛けはハリスが1本のため複数の針にアジが掛かると負荷が1本のハリスに集中するためあまり細いハリスを使うと切れやすくなります。

「振り分け仕掛け」はハリス1本に針が1つになっているため複数のアジが掛かってもそれぞれのハリスに負荷がかかるため切れやすくなりません。

通常サビキ仕掛けのハリスは1.5号~2号がメインになりますが、「振り分け仕掛け」は1.2号~1.5号をメインで使用することができます。

アジは喰い渋ってあまり釣れない状況の時はハリスを細くすることが効果的なため「振り分け仕掛け」は喰い渋りにとても効果的な仕掛けです。

振り分け仕掛けのハリス写真

ハリスは細いに越したことはありません




②ダブルで釣れる期待が高い

従来のサビキ仕掛けはアジが1匹針に掛かると空いている針とハリスは掛かったアジの動きに影響を受けてしまいコマセの煙幕から外れたりする可能性があります。

「振り分け仕掛け」はアジが1匹針に掛かっても空いている針とハリスは影響を受けることがないためコマセの煙幕に残りやすくダブルが掛かりやすくなります。

アジの喰いが良いときはそれほど神経質にならなくてもダブルが掛かると思いますが、それほど入れ食いではないときは「振り分け仕掛け」の方がダブルを狙いやすくなるのは間違いないです。

振り分け仕掛けで釣れるダブルアジの写真

ダブルが狙えると大漁が期待できます

 

③仕掛け交換が容易でコストが安い

アジ釣りは人気の釣りのため釣り人がたくさん乗って混雑した状態で釣ることが多いです。

隣との間隔が狭いと仕掛けが絡まる(お祭り)ことも多々あります。

絡まった仕掛けをほどくのは大変で時間もかかるため仕掛けを切った方が効率が良いのですが従来のサビキ仕掛けは仕掛けを切ってしまうと使うことはできず新しい仕掛けに交換することになります。

「振り分け仕掛け」は2本のハリスが独立しているため絡まった仕掛けが長短ハリスの1つだけなら、ハリスを切った後、切ったハリスと針だけを交換することができます。

高確率で長いハリスが絡まりますのでその際は長いハリスだけ交換すれば良いのです。

サビキ仕掛けは1つ350円前後しますが、ハリスと針を1組だけならば50円程度になりますのでコストは「振り分け仕掛け」の方がかなり安いです。

振り分け仕掛けとの比較写真

アジ仕掛けは安いとはいえ数揃えると結構な金額に



④豊富な組み合わせができる

従来のサビキ仕掛けはハリス2号2メートル、枝ス50センチで針はムツ針10号といった具合にハリスの長さと枝スの長さ、針がある程度決まった組み合わせで販売されています。

「振り分け仕掛け」はハリスの長さや針は自由に決めることができます。

あまり釣果が上がらないときに、サビキ仕掛けは仕掛けの変化がそれほど多くありませんが「振り分け仕掛け」はハリスの長さ、針の色や大きさを何パターンか準備すればバラエティに富んだ変化ができます。

様々なパターンを使ってアジが釣れる仕掛けを探ることができるのも「振り分け仕掛け」の優れている点です。

振り分け仕掛けのバリエーション写真

何パターンか作っておくと臨機応変に対応できます

⑤仕掛けの自作が簡単

自作で仕掛けを作る場合、サビキ仕掛けは枝スを結ぶときにハリスの上から20センチのところに結んで~といちいち測るのがめんどくさいです。

「振り分け仕掛け」は1本のハリスに針を結ぶだけ。

自作の方がコストが安くすむのはわかっていても枝スを結ぶのが面倒でサビキ仕掛けを買っていましたが、「振り分け仕掛け」でアジ釣りをするようになってからは完全に自作をするようになりました。

振り分け仕掛けで使う自動針結び器の写真

自動針結び器を使うととても短時間で針を結べます

ハピソンの自動針結び器はとても簡単に針とハリスを結ぶことができます。

「振り分け仕掛け」の仕掛けに必要な用品

「振り分け仕掛け」に挑戦しよう!と思った皆様に用品を揃える際の注意点をご紹介します。

「振り分け仕掛け」に最適な天秤

「振り分け仕掛け」は2本のハリスが絡むリスクを減らすためハリスにクッションゴムを付けません。

そのため大アジが掛かった際、ハリス切れのリスクを減らすためサニー商事の「ハイブリッド天秤 LIGHT-AJI」を使うことをおすすめします。

振り分け仕掛けに最適な天秤写真

まだあまり売っていないのが欠点です

この天秤は形状記憶線0.7mmは弾力(クッションゴム不要)としなやかさ(アタリに瞬時にフッキング)を併せ持っています。

振り分け仕掛けの理想天秤の写真

お店でみつけたら即購入しましょう

サニー商事のHPでも購入することができます。

ちょっと価格が高いな・・という方は同じサニー商事の「ハイブリッド天秤 直 」がよいと思います。


「振り分け仕掛け」に最適なハリス

ハリスはフロロカーボンを使ってください。

ナイロンではハリがあまりないため2本のハリスが絡みやすくなります。

基本1.5号で何本か作成し、1.2号でも作っておきましょう。

ハリスの長さは絡むリスクを低減するため短いハリスは長いハリスの2分の1以下の長さにしてください。

  • 長いハリス1.6メートル
  • 短いハリス80センチメートル

を基本系で作成します。

その他

  • 長いハリス1.4メートル
  • 短いハリス70センチメートル

など数パターン作成しましょう。

1.2号のフロロラインはあまり種類が多くありません。

ダイワの300メートルボビン巻きはとてもコスパが良いです。

振り分け仕掛けのハリス紹介写真

1.5号以上は種類豊富にあります


「振り分け仕掛け」に最適な針

針で絶対選んではいけないものは「ヒネリ」が入った針です。

ヒネリがあると不必要に針が回転するリスクがあり、2本のハリスが絡みやすくなります。

 

おすすめはがまかつの「極アジ」になります。

針の色が3タイプあるのがキモで

  • 金色
  • 白色
  • ケイムラパール

金色・・濁り潮に効果あり、基本のカラー

白色・・澄んだ潮に効果あり

ケイムラパール・・喰い渋りや朝、夕に効果あり

振り分け仕掛けのおすすめ針写真

もちろんヒネリはありません

金×金

金×白

金×ケイムラパール

白×ケイムラパール

白×白

ケイムラパール×ケイムラパール

といったように様々なパターンで使えるように準備すれば釣行当日により釣れる組み合わせを見つけることができます。

号数は10号と11号を用意しましょう。


 

「振り分け仕掛け」に最適なスナップ付サルカン

「振り分け仕掛け」のハリスにはスナップ付サルカンを結びます。

スナップ付サルカンを付けることによってハリスが回転してヨレや糸がらみが少なくなるためです。

おすすめは回転性能がよいダイワのサクサスです。

振り分け仕掛けに最適なスナップ付サルカンの写真

たくさんハリスを準備するとサルカンもたくさん必要になります

あまり小さいと軽すぎて回転しにくいため4~5号位を使うとよいです。


2つのスナップを天秤には下の写真のように付けます。

振り分け仕掛けに最適な天秤にハリスを繋ぐ写真

逆に付けないように注意してください

短いハリスのサルカンを天秤のメイン部分に接続して、長いハリスのサルカンは別の場所に付けます。

 

コマセカゴは船宿指定の錘号数が付いていれば大丈夫です。

振り分け仕掛けに最適なコマセカゴ

東京湾のLTアジは40号が多いですね

振り分け仕掛けを使う時の注意点2つ

振り分け仕掛けはLTアジ釣りに最適な仕掛けですが、使う際に注意したい点が2つあります。

  1. 風が強い日の釣りに注意
  2. ダブルでアジが掛かった時の取り込みに注意

 

①風が強い日の釣りに注意

従来のコマセ仕掛けでも風が強ければお祭りで絡むリスクはありますが、ハリスは1本のためそれほど仕掛けが絡むことはないとは思います。

しかし振り分け仕掛けはハリスが2本に分かれていますので、風が強い日は仕掛け絡みしないよう取り扱いに注意しましょう。




②ダブルでアジが掛かった時の取り込みに注意

振り分け仕掛けでアジがダブルで掛かると2本のハリスがそれぞれ違う方向に引っ張られることになります。

巻き上げの時に今までのアジ釣りとは異なった引きに感じられますので違和感がでると思います。

数匹釣れば慣れます。

取り込みの際、ハリスが2本ありますので手でどのように掴むか戸惑うかもしれませんが、両方のハリスを一気に掴んで船内に取り込んでください。

振り分け仕掛けに最適なライン引き釣法とは

アジの船釣りで近年ライン引き釣法という釣り方が流行っています。

従来のアジ釣りではコマセを撒く時、指示棚よりコマセカゴを下に降ろしてから大きく竿をしゃくってコマセを出してからリールを巻いて指示棚に針を持って行く流れになります。

従来のコマセ釣りの釣り方イメージ画像

※シマノHPより抜粋

ライン引き釣法は指示棚の下にコマセカゴを降ろしたら、小さく鋭く竿を数回シャクリながらリール半回転~1回転巻いて指示棚に合わせます。

ライン引き釣法のイメージ画像

常にコマセと仕掛けが同調するイメージです

小さく鋭くしゃくりながらリールを巻くことでコマセが小刻みに出ていき、コマセの煙幕が常に仕掛けの針と同調させることができます。

指定棚に到達したら竿先を静かに上げていきながらアジのアタリを探ります。

竿に小さな違和感が出たらそれがアジのアタリとなりますので小さく合わせを入れます。

素早く合わせを入れることでアジはしっかりと針掛りするため口切れが多いと言われる魚ですが、しっかりと釣りあげることができます。

口にしっかり針掛りしたアジの写真

上あごにがっちりかかっています

ライン引き釣法はこちらの動画を見るとイメージが良く掴めると思います。

ライン引き釣法は振り分け仕掛けとの相性がばっちりで、今までのサビキ釣りとは一味も二味も違った楽しさと釣果をあげることができます。

 

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございます。

釣船でのアジ釣りは数釣りが狙え、食べても美味しいので人気なのがよくわかります。

ご紹介した振り分け仕掛けとライン引き釣法は従来のアジ釣りの概念を覆す楽しさと釣果をあげる可能性があるコンビです。

是非振り分け仕掛けでアジ釣りにチャレンジしてほしいです。

それだけ楽しく、大漁が狙える仕掛けですよ。

振り分け仕掛けで釣ったアジフライの写真

アジフライは美味しいですよね

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